太陽光発電の問題点②太陽光発電の不具合の事例

太陽光発電設備は「発電設備」でありご使用いただくときには、①ご使用いただく場所で適切な設備(設備基準の適合性)で、②しっかりと基準通りに施工ができていて(施工品質と使用前の自主検査の実施)、③ご使用いただいている期間も設備の状態が良いこと(定期的に保守・点検を行う)が大切なポイントでした。これらのポイントをおろそかにすると不具合となります。こちらでは、これまで経験をしてきました不具合の事例について詳しくご紹介いたします。

大切なポイントのそれぞれに関連する不具合が以下のようにまとめられます。

①設備基準の適合性

・強風地域の誤仕様選定でパネル飛散
・積雪地域に誤仕様選定でパネル破損・架台倒壊
・部材の誤仕様選定で屋根材の破損による雨漏れ
・誤仕様選定に破損によって感電事故
・誤仕様選定による破損や施工不良による焼損事故

写真1 施工不良 金具の取付位置(撮影 藤村)

②施工品質と使用前の自主検査の実施

・固定金具の取付不良と勝手な金具省略によるパネル飛散
・固定金具やラックの取付不良による積雪での倒壊
・固定金具の取付不良と防水施工不良による雨漏れ
・機器の不適格な場所への取付とケーブル損傷による感電事故
・端子台の結線不良や入線部のパテ不良による焼損事故
・誤配線やパネル取り扱いの不良による発電異常
・飛散や雨漏れなどによる周辺への2次被害

写真2 施工不良 結線不良(赤)と改造(緑)(撮影 藤村)

③定期的に保守・点検を行う

・天災時の飛来物や想定外の荷重による機器の破損物
・小動物によるケーブルや機器の破損
・機器の故障や破損による発電不良
・落雪や集中豪雨などに周辺部材や周辺地域への2次被害

写真3 製品不良パネルの導線の焼損(撮影 藤村)

①では、屋内用PCSを屋外壁面に設置され発生した焼損事故、積雪が1mを超える基準の地域に50cm以下の仕様で販売・施工し倒壊、風荷重の基準を大きく下回る強度仕様で設計、施工された事例があります。

②では、(写真②−1)屋根に固定金具の取付不良による屋根の修繕(野地板交換)や(写真②−2)ケーブル配線不良や機器改造による施工不良などがあります。ケーブルの破損や結線の施工不良による焼損の場合には家屋の焼損などの恐れがあります。

③では、台風による飛来物や豪雪によるパネル破損や架台倒壊、小動物によるケーブル破損や機器の焼損、機器の故障による発電量低下、(写真③)機器の焼損などの事例があります。特に機器焼損やパネルの飛散事故は、人命に関わる大きな事故になる可能性があります。

①設備基準の適合性では、ご使用いただく場所の地域特性(台風や積雪などの条件)と機器仕様が適合していることを確認することがポイントです。②施工品質と使用前の自主検査の実施では、実際の施工が基準通りに施工ができているか、そして使用するときに問題がないか安全性を確認することがポイントです。③定期的に保守・点検を行うでは、小動物や天災になどの外部の影響や機器自体の故障がないか、発電量に異常が無いか確認することが大切なポイントです。

平成29年4月1日より施行されました「改正FIT法」では、これらのポイントをしっかりと確認することを、事業主に対して求めています。住宅のお施主様も「発電所」の事業主となります。お施主様に、工務店様、設計者様、施工会社様などの供給側が、お施主様に説明し確認していただくことが必要となります。