開発者の想い③各機能を少し具体的に解説(前編)

【止水】

ポイントはフレームの形状である。図-1で示すように、基本は凸と凹の接合で止水する。これは普通の平凡な考えである。しかし屋根のように振動で凸と凹の接合面が動くと隙間が生じて漏れが生じるので、歪を吸収するパッキンを挟んだりコーキングで対応することになる。これらを使えば寿命が短くメンテナンスが必要となる。エコテクノルーフはこれらを使わない。凸と凹部分は歪を逃がすだけではなく寒冷地での凍結障害にも対応する構造となっている。
エコテクノルーフの止水の基本だが、雨水が止水ラインから漏れたら樋で受けて外部に排出するということを基本としている。
エコテクノルーフは、パッキンなどを使わないで第一次止水ラインから雨水が漏れたら、下部に設けた樋で受けて外部へ排出することに特徴がある。この樋が流れ方向(南北)と水平方向(東西)の双方に必要で、その合流部の構造に知恵が必要であった。更に、南北の樋は長くて繋ぐ必要が生じる。樋の接合を行う部分の止水にはさらなる知恵が必要となった。ここもエコテクノルーフの基本通りに、この樋から漏れたら下部に設けた補助樋で受けることで解決した。3本の樋がつなげるようにアルミ桟は三階建て樋構造である。

【発電】

エコテクノルーフは発電機能を持っている屋根葺き材なので、瓦などで屋根を葺いた上に載せる太陽電池とは根本が異なる。エコテクノルーフは屋根を葺けば太陽光で電力が得られる。エコテクノルーフのガラスの下には青く四角い発電セルが組み込まれて発電をする。
直流である。パワーコンディショナーという機器で電力会社と同じ電力へと変換する。

撮影 石川

【天窓】

発電セルを組み込まないエコテクノルーフモジュールは強化ガラスにアルミフレームが取り付けられたものなので、ライトスルーモジュールはアルミサッシ窓と同じ構成になる。ライトスルーモジュールの下には雨水は侵入しないので、高価な市販天窓を設置する必要はない。フィックスや内開き窓を屋根に設置すれば部屋に光を入れることができる。ライトスルーモジュールの下に普通の窓を設ければ良いので施工も簡単で安価に天窓が設けられる。
意匠的にも同一デザインで屋根を納めることが出来るので綺麗である。

撮影 石川

集熱.

エコテクノルーフと野路板の間には空気層があり外気が流れている。太陽光を受けるとこの空気層の外気は暖気となって流れる。この暖かな外気を屋内に入れれば暖房に使うことも可能である。もっと積極的に加温をするのであればライトスルーモジュールを使い野路板の上に黒色の鉄板などを置いて直接太陽光を受ければ太陽熱を効果的に使うことができる。エコテクノルーフにはライトスルーモジュールに黒色鉄板をセットした集熱モジュールも用意した。

図提供(THW)

提案しているシステムは、集熱された空気の屋内への入り口と屋内からの出口を明確にしている。またエアコンによる暖冷房や換気と一体化した空調システムとしている。
簡単に暖房時の空気の流れを述べる。外気または屋内の空気を軒先部分からエコテクノルーフの空気層に入れる。太陽で加温された空気は棟の方向へ登り屋内へと入る。屋内の暖房として働いた後は換気の排気として屋外へ出される。
集熱時以外では、屋内空気はエコテクノルーフを経由しないで屋内循環される。この循環系路途中でエアコン1台による冷暖房と換気を行う仕組みの全館空調システムである。